About (Japanese)
ミッション(保存、記録、アクセス)
2015年に設立されたアメリカ、フィラデルフィアの非営利団体、コラボラティブ・カタロギング・ジャパン(CCJ)は戦後日本の実験映画とビデオ作品(1950-1980s)を所蔵するコレクション、及び美術館、大学、図書館、アーカイブ、個人コレクションと一緒に記録や保存に関する課題を考え、ソルーションへ向けて活動をします。そして研究者や一般へその資料のアクセスを提供することを目的としています。
そのコレクション機関や個人とパートナーシップをくみ、統一的メタデータの抽出を考えることで共有可能なデータベース制作へのインフラ構築を目指します。その記録制作の作業に加えCCJは作品自体の保存のサポートを通し実験映像レガシーのメインテナンスのアシストをします。さらに日本国外での展覧や上映プログラムを通してレガシーの海外で紹介をします。また関連資料を一般に公開するプランによって世界のキュレーター、アーキビスト、研究者、アーティスト、学生のリサーチに貢献することを目標としています。
活動内容と運営について
活動内容:
作品のメタ・データ収集とメディア保存状態のアセスメント
コレクションのメタ・データ抽出とその情報のメインテナンス、そして保存状態の調査のアシスタンスをします。
カンフェレンス & ワークショップ(日本)
日本で行われるワークショップでは欧米の美術館やアーカイブでのケース・スタディやメソッド、今日用いられているベスト・プラクティスなどを紹介します。
オンライン・リソース
すでにインターネットで英語で公開されているメディア保存、展覧、修復などについて書かれているリソースを和訳し、ウェブ上で公開します。
一般向けイベント(アメリカ)
CCJの活動対象となる作品のアメリカでの上映会やパネル・トークを通して新しいスカラーシップの発表場、そしてこれまで展覧されなかった作品の紹介、プロモートをします。
保存
コレクション保持者/施設が行う作品の保存企画をファンドレイジングや企画のマネージメントなどを通してサポートします。
デジタル・アーカイブ
研究者とコレクションのニーズを考えそれをつなげるブリッジを作ることをゴールの一つとしています。
こちらから2016年度の活動内容がご覧になれます(英語のみ)。
collaborative / 共同のメソッドについて
共同というメソッドは日本の戦後実験映像作品の目録作り、そして保存における難点の解決の可能性を広げます。その難点とは1)実験映像を専門とし、保存やアクセスを提供するアーカイブ施設の不足 2)実験映像作品の保存へ向けた資金や助成プログラムのリミット 3)実験映像作品やその資料の国際的なアクセスの困難です。一つのアーカイブ施設が行うのではなく、複数の機関が作品のアセスメントをし、保存の課題を協議することで効率良く保存活動の策略を立てることを目指しています。共同グループとして個人や機関が各自の資金、技術のリソースやニーズ、プライオリティーを当て合わせ、パートナーシップをくんだ保存プロジェクトの実現を試みています。
作品の対象について
CCJの活動は日本の戦後実験映像史の記録を残すためにメディア保存やアーカイブを必要としている作品を中心としています。リサーチと保存を対象とする作品の制作は1950-1980年代とし、以下のカテゴリーを含めます。
- 実験映画—8mm, 16mm, and 35mm フォーマット (シングル・チャンネル、マルチ・スクリーン、インスタレーション)
- 初期の日本のビデオ・アート(シングル・チャンネル、マルチ・スクリーン、インスタレーション)
- 日本の美術史に関連性のあるアニメーション作品
- 日本の美術史に関連性のあるパフォーマンスやイベントの記録 (音楽、演劇、パフォーマンス作品、イベントなど)
- 自主制作のドキュメンタリー作品
- 実験性のあるテレビ・プログラム